Jupiter-12 35mm/f2.8
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| ジュピターシリーズの広角レンズ。 これは結構有名なレンズである。私もなぜ今までこのコンテンツを作らなかったのか、自分でも不思議だったが、じつは、もうすでにコンテンツにあると思っていたのだ。最近コンテンツが増えて、自分でも何が何だかさっぱりわからなくなってきた。リンク切れやら、イメージが出ないやら、本人さえさっぱり把握しておらず、親切なビジターの方が一度全部調べて下さり、ご指導いただいた次第である。有り難いことである。 今回は L-39マウントのものを使ったが、コンタックス・キエフマウントも存在する。またこのレンズは、KMZ、アーセナル、リトカレノと旧ソビエトの有名どころのレンズメーカーが揃って製造していたものだから、かなりの人気製品だったのかも知れない。 あまり詳しくなくて恐縮なのであるが、もともと Zeiss Biogonのコピーといわれる。何群何枚のレンズ構成か、と言われると知らないので困ってしまうが、誰かご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひご教示下さい。 Biogonタイプの特徴としては、強烈な後玉の張り出し、ということになるだろう。
これだけ後玉が張り出すと、何かいいことがあるのだろうか?と考えてしまうが、考えたところで結論が出ないから、考えるのはやめて、誰かが教えてくれるのを待とう。最近甘えているなぁ、と思うが、誰か彼かがちゃんと親切にメールで教えてくれるのだ。 私が思うに、世の中で一番人気のある画角が 35mmではないだろうか。普通コンパクトカメラというのは 35mmレンズがついているし、35mmが好きだ、と仰る方も多い。日本は狭いので、街中で回りの雰囲気を入れながら撮ろうとすると 50mmでは何ともならない場合が多い。かといって28mmだとちょっと広くてなかなか難しい。28mmで人物スナップショットをやろうとすると、これがなかなか大変だ。被写体を見つけたら、すぐに走らないといけない。これは疲れる。私は28mmをつけると疲れるので、フィルム消費量が一気に少なくなる。こんな時には35mmがやっぱり一番無難な気がする。まぁ、そう考えると現代の標準レンズといっても良いかも知れない。しかし、最近はズームレンズが主流だから、画角を云々するのはあまり意味のないことかも知れない。 さてさて、35mmレンズが 50mmと比べて便利なところは、被写界深度の深さであろう。普通に昼間に使う分には、あまりシビアなピント合わせを必要としない、というのは私にとって非常に有り難いことだ。怒られてしまうかも知れないけど、私はあまりピント合わせが好きではないし、実際下手だ。だったらAFを使えと言われてしまいそうだが、AFは私の撮り方だとあまり便利なものでもない。 このレンズを例に取ると、F8まで絞れば、
上の写真が示すように、2m〜無限遠まで被写界深度でカバーできる。F8というのは、私の使い方では、晴れた日に ISO100フィルムを入れて、シャッタースピードは 1/250秒。これでほとんどの被写体がピント合わせなしで撮れてしまう。AFより速い。 さらにF11まで絞ると、
ちょっと写真が見づらいが、1.3mほどから、無限遠まで被写界深度がカバーしている。このレンズの最短撮影距離は 1mだから、ほとんどすべての距離をカバーしているといっても良いだろう。ピントは何も考える必要はなし。何と男らしくキッパリとしたレンズだろうか。ここまで男らしいと、金正日将軍様どころか、「ギターを持った渡り鳥」:小林旭も真っ青に違いない。 いつもいつもパンフォーカスで撮れば良いというものでもないが、ピント合わせという面倒な作業をパスできるというのは、有り難いことだ。 しかしながら、この被写界深度というのはどの程度当てになるものか、私はいつも今ひとつわからない。特に無限遠。上の写真のように F11に無限遠を合わせて撮ると(もちろん絞りは F11か F16だ)、どうも無限遠がビシビシッと気持ちよくシャープではないような気がする。被写界深度というのはもともとこの程度のことなのか、もしくはちゃんとした日本の現代レンズを使えば、表示通りにビシビシッと来るのか、このあたり、本当は一体どうなっているのか、私も詳しく知りたいところである。
さてさて、話は変わるのだが、このレンズを古いFEDにつけて歩いていたら、これが私の予想に反してかなり目だつようだ。街を歩いていて、3度も話しかけられた。しかし、どうもFEDに興味があるわけではなく、最近のクラッシック・カメラブームの影響で、この手のカメラに目がいくようで、みんな 「ライカですか」 とか 「新しく出たやつですか?」 とか訊いて、私が 「50年前のソビエトの製品です」 と答え、高い値段で売りつけてやろうか、と思った途端、さーっとどこかにいってしまう。うーん、まともなカメラユーザにはこの手のソビエト・ロシア系カメラというのはまだまだ敷居が高いようだ。 レンズの描写は、と書きたいところだが、私はレンズの描写というのが、実はあまりよくわからないのである。適当なことを書いて、恥をかいてもいけないので、適当にお茶を濁してしまうが、これは私では本当に何とも表現の仕様がない、というところである。 しかし無理をして書くと、今回の個体は、1985年製のリトカレノ製で、KMZやアーセナル製には一つ格が落ちそうだが、実はこれ以外を使ったことがないので何とも言えない。モノクロではシャドーの描写が妙にライカレンズっぽくなるときがあり、ちょっと得した気分になったりする。あまり大きな声では言えないが、私も2本だけ古いライカレンズを持っていたりするので、 「このシャドー描写はライカレンズに似ているのです」 と自信を持っていい加減な事を言えたりする。じゃぁ、どのライカレンズに似ているのか、とか、そういう深い突っ込みはご遠慮いただきたい。所詮私の言っていることである。 またリトカレノ製にしては、コーティングに全くムラがなく、非常に美しい。しかも、前ダマのコーティングはアンバー系の色合いで、内側はパープル系、という非常に凝った作りである。技術的に果たしてこういう色の違うコーティングを合わせるのは、一体どういう効果があるのか、私にはさっぱりわからないが、リトカレノがやると、何となく「うーん」と頷けてしまう。 ロシア玉の弱さというのは、何といっても逆光だが、これは驚異的に強いのには、ビックリした。絞り開放で、モロ逆光という条件は知らないが、ロシア玉の広角使って、そういう事をするのは、ちょっと根本的に間違っているような気がするので、ある程度はその辺を考慮して使っても罰は当たらないと思うよ。逆光の強さでは定評のあるZeissレンズだって、斜光線がちょっと入っただけで、あっけなくボロボロになったりするんだから、これは使い方次第でしょう。 あとは、被写界深度の表示であるが、これはあくまで目安程度に思って、目測程度で結構なので、ある程度ピントを合わせて撮った方がシャープな写真が出来る。F11まで絞ってパンフォーカスでやろう、というナマクラな事を考えると、どうも無限遠が来ているんだけどもイマイチだなぁ、というちょっと物足りない事になる。ちゃんと合わせれば、そこはとてもシャープにピンが来る。まぁ、全体的に良い時代に作られたものが多いので、ハズレも少ないかと思われる。 そうそう忘れていた、KIEV用のジュピター12だが、これはレンズのハメ方を間違えると、絶対にピントが来ないので、必ず装着時にはレンズ側とボディ側の距離を共に無限遠に持ってきて、赤玉を合わせて装着していただきたい。 それでは、幸運を祈る。
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