FED-5B

写真はFED-5

 ウクライナ製のライカコピー・カメラ。FED5Bは生産が終了された、というのがもっぱらの通説である

>  最後の大きな改良は58年のフェド5型で、露出計が改良され、さらに
> ホットシューが追加された。このフェド5型から露出計を省略したモデル
> をフェド5B型、さらに改良を加えた機種をフェド5Cと呼ぶようだ。
> なお、フェド・シリーズは79年まで製造が続けられたという。

(以上、毎日ムック「カメラこだわり読本 '97~'98」 P.163より引用)

 しかし、これはウソである。現在もウクライナのFED工場では細々と生産が続いている。

 今の時点で、Lマウントカメラは安原一式、コシナベッサなど新製品が発売されたが、しばらくの間、現行のLマウントレンズ交換式カメラはFED-5シリーズだけではなかっただろうか。頑としてそのスタイルを変えないところは立派だと思う。しかし、新製品を作っても売れる見込みがないのだろう、という想像はつく。実はこのFEDシリーズは試作機としてだが、FED-6TTLというものが存在した。これは私が実際にウクライナのFED工場に問い合わせて返答を得たものであるから本当だ。ついでに6x7のカメラも試作したそうだ。では、なぜ発売されなかったのか?答は簡単である、

「売れる見込みがない」

これだけ。実際に彼らは「マーケットに需要がない」という言葉を使っていたが、つまり早い話、現在のFEDの品質では売れる見込みがないのだろう。FED工場も財政的に厳しく給料遅配をやったりしているから、新製品に新たにカネを投資することは難しいのだろう。

 でもFED-1やFED-2なら充分現在でも通用すると思うのだが、まぁ、行き詰まっているのだろうな。

 このころから急激に私はソビエトカメラにのめり込んでいき、結局現在自分が FED5シリーズをウクライナから輸入したり、KIEV88をプロデュースしようとしたりしている。

 しかし、このカメラを20台輸入して初めてわかったが、結構不良品が混じっており、利益は多少あったが、くたびれ損だった。ソビエトカメラはちゃんと使われた跡がある中古品に限る。これならとりもなおさず動いていたわけであるから、多少不具合があったとしてもちゃんと写真が撮れることは間違いない。この点、日本人の常識からは考えられないことであるが、私が散々金と時間を使って覚えたことの一つだ。

 みなさんもソビエトカメラを手に入れるときは、程度の良い中古品を手に入れれば、とりあえずは問題がない、ということをよく覚えて欲しい。できれば、ソビエト時代のもの。60年代のものなら最高だ。

 このFED5Cのインドゥスタールの特徴は何といっても外観が非常に田舎臭い、というところにある。KMZの方はこれがなかなか洗練されていて格好いい。

 しかし、f2.8はf3.5よりも実質一段明るく、その分使いやすく、これがなかなかよく写る。インドゥスタールはもちろんカラーでもきれいだが、やはりモノクロームで最高の実力を発揮すると私は思うので、ぜひモノクロで試したことがない人も挑戦していただきたいところである。